漫画コンテスト 漫画コンテスト

漫画で学ぶ放射線治療

「第1回(2023年)漫画コンテスト」結果発表

日本工学院専門学校のみなさん、たくさんのご応募ありがとうございました。
公益社団法人日本放射線腫瘍学会「第1回(2023年)漫画コンテスト」の結果発表です!
厳正に審査を行い、受賞作が決定いたしました。

漫画冊子「だから私たちは、放射線治療を選んだ~その時のための、知っておきたい治療のこと~」

2013年に開催された以下の漫画コンテストで優秀作品に選ばれた2作品に、医療専門家による用語解説を追加しました。読者の皆様がこの冊子を通して、放射線治療についてより明確に理解できることを願っております。(冊子はこちら)

最優秀賞(1作品)【賞金25万円】

『光』:飯島


全作品はこちら

優秀賞(1作品)【賞金15万円】

『アラフィフおっさんの闘病日記』漫画:安斎ウト、着色:みそしる


全作品はこちら

佳作(2作品)【賞金5万円】

1)『怖くない!放射線治療』はるゐろは

2)『娘のために』よこいか

総評

才能溢れる日本工学院専門学校のみなさん、今回は放射線治療という見慣れない題材(学会の医師が作成したお堅いシナリオ)をベースとする制約の中、漫画の力を存分に発揮いただき、素晴らしい作品をお寄せいただき、本当に有難うございました!
多くの方が第一次:ネーム審査に応募いただき、どれも最終カラーの作品まで見せていただきたい気持ちはございましたが、今回は4作品に作画をお願いたしました。

この4作品はどれも審査員の心を魅了する素晴らしい作品でしたが、今回は放射線治療の魅力をより漫画によって伝えていただいた最優秀賞、優秀賞の2作品について、この後、学会医師による用語解説集等を加え、一般の方へ、漫画の素晴らしさと共に、放射線治療の魅力をより分かりやすく伝える新しいツールとして、積極的にPRさせていただきます。

シナリオ

シナリオ①

50代男性、妻とは10年前に離婚し、その後は深酒を繰り返していた。
ある頃から食べた物が通らない、吐き戻す事もあり、ある日吐物に血が混じるため病院に行った。食道癌だった。医者から「次の外来はご家族と一緒にいらして下さい」と言われた。
そんな矢先、元妻から一通の連絡が。「娘が結婚します。娘はあなたにも式に出て欲しい、って」「ごめん、癌なんだ」
久々に元妻と会い、主治医から説明を受けた。癌が気管に浸潤していて手術は出来ないらしい。「娘の結婚式までもちますか?」
主治医は放射線化学療法を行いましょう、と。
抗癌剤で禿るのかと心配したが食道癌の抗癌剤では脱毛はないらしい。2ヶ月の治療はつらかったが、治療が終わり再度胃カメラを受けた時の「良かった。治っていますね」という主治医の言葉と表情は忘れられない。
娘の披露宴、細かめに刻まれた食事を味わい、晴れ姿を目に焼き付けた。
それから5年、元妻とは相変わらず疎遠だが、孫の写真は毎年送られてくる。

シナリオ②

腰に痛みを感じてから数か月。評判を頼りにあちこちの整形外科を受診し、レントゲンからMRIまでいろいろな検査を受けたが、原因不明。
痛みは次第に強くなり、今度は足が動かしにくくなった。ついには歩けなくなり、同時におしっこや便の感覚も鈍くなってきた。「これはやばい」と救急車を呼んだ。緊急で撮ったMRIでは胸椎が圧迫骨折を起こしており「がん」が疑われる、とのこと。取り敢えず放射線治療科を受診するよう言われた。「がん?放射線治療?どういうこと?あんなに病院にかかっていたのに?」放射線治療の医師は、これまでの画像と血液のデータを一瞥すると「多発性骨髄腫が疑われ、麻痺が出ているので緊急で放射線治療をしましょう」と。痛くも痒くもない数分の治療を1日1回、2週間受けた。すると痛みは良くなり、足も動くように。おしっこもうんちも分かる!
原因不明だった腰痛を一瞬で診断し、治療する医師とその治療の効果に驚かされた。

シナリオ③

ヒカルは15歳。毎日スマホのゲームに勤しんでいる。課金したいが、金はない。父から母の40歳の誕生日祝いのために5000円をもらったが、2000円の花と1000円のメッセージカードを買ってきた。2000円はガチャに使ってレアキャラをゲットした。今日は最高の誕生日だ。ふと、母が浮かない顔をしているのに気が付いた。
40歳を機に受診した検診の結果、がんセンターの受診を勧められたというのだ。

後日:
父と母が○○県立がんセンターの婦人科を受診したところ、子宮頸癌のステージⅢ、手術はできないから来週放射線科を受診して下さいと説明があったとのこと。母と父は「手術ができないなんて、もうダメだ」と、母は放射線科にも行きたくないと泣いている。 ヒカルはスマホで検索をした。「子宮頸癌、放射線治療…」
(怪しいページも多く検索されるが、公的施設などの情報が比較的信頼できる というイメージ)
→ 子宮頸癌のⅢ期は手術ができないから放射線なのではなく、放射線治療が最善の治療であること。入院で抗がん剤治療を同時に行い、腔内照射という特殊な治療が必要だが、それは○○県立がんセンターの放射線科でも行っている。そして、多くの患者が治っていることが分かった。
→ 両親に説明すると、2人は前向きになってきた。ヒカルは母の受診にも付き添い、母を支えようと決意した。

5年後:
ヒカルの成人式 3人そろって元気に記念写真 めでたしめでたし。

応募要項

応募要項

top of page