放射線治療専門医制度規程

平成21年5月1日施行
平成25年4月12日改正
平成27年4月16日一部改正
平成28年10月27日一部改正

第1章 総 則

目的

第1条

放射線治療専門医制度(以下「治療専門医制度」)は、放射線治療を専門とする放射線科医(以下「治療専門医」)を認定することにより、放射線腫瘍学の発展を図り、もって国民の健康と福祉の増進に寄与することを目的とする。

治療専門医

第2条

治療専門医とは、日本医学放射線学会(以下「放射線学会」)によって一定水準以上の放射線科学全般に亘る知識と経験を認められた者に与えられる放射線科専門医(以下「専門医」)の資格を取得した上で、放射線腫瘍学に関する深い専門知識と高い水準の放射線治療技術を有すると更に認められた放射線科医である。

治療専門医の役割

第3条

治療専門医は、悪性腫瘍および一部の良性疾患に関して、放射線治療の効果、照射術式とその計画、有害事象、治療前中後の管理などについての専門知識と診療技術を駆使して適正な放射線治療を実施するとともに、腫瘍学の知識を基盤とした手術や抗がん化学療法の併用などの集学的治療および放射線の安全管理に関する広い知識に基づいたチーム医療を通じて全人統合的ながん治療を患者に提供する。

治療専門医の認定

第4条

専門医資格の取得後、「放射線科専門医研修ガイドライン」に基づいた治療専門医研修カリキュラムによって、医の倫理と医療の質、放射線生物学、医学物理学、放射線防護・安全管理、放射線治療学に関する2年以上の研修を受け、その後、放射線治療専門医制度委員会(以下「治療専門医制度委員会」)が実施する治療専門医試験に合格した放射線科医が治療専門医として認定される。

専門医資格の重複保有の禁止

第5条

放射線学会が別途分離認定する「放射線診断専門医」資格と「放射線治療専門医」資格を同時に有することはできない。

第2章 治療専門医制度委員会

委員の構成等

第6条

      1. 治療専門医制度の運用のため治療専門医制度委員会を置く。
      2. 治療専門医制度委員会は、つぎの各号の委員をもって組織する。

    (1)日本放射線腫瘍学会(以下「腫瘍学会」)および放射線学会の担当理事
    (2)腫瘍学会の理事会が推薦する者
    (3)放射線学会の理事会が推薦する者

      1. 委員はすべて腫瘍学会および放射線学会(以下「両学会」)の正会員でなければならない。
      2. 委員の任期は2年とし、再任を妨げない。
      3. 治療専門医制度委員会に委員長および副委員長を置く。委員長は第2項の(1)号の腫瘍学会の担当理事とし、副委員長は同項同号の放射線学会の担当理事1名および委員長が指名す1名をもって当てる。
      4. 治療専門医制度委員会は、委員長が招集するものとする。
      5. 治療専門医制度委員会の事務は腫瘍学会の事務局が主に担当し、放射線学会の事務局が必要な支援を行うものとする。

    委員会の業務

    第7条

    治療専門医制度委員会は、つぎの各号の業務を行う。

    (1)治療専門医制度の規程・細則の制定ならびに変更に関すること。

    (2)放射線科専門医総合修練機関(以下「総合修練機関」)、放射線科専門医修練機関(以下「修練機関」)および放射線科専門医特殊修練機関(以下「特殊修練機関」)の認定に関すること。

    (3)治療専門医試験の受験資格審査および試験実施に関すること。

    (4)治療専門医証書の作成、交付に関すること。

    (5)治療専門医更新制度に関すること。

    (6)治療専門医の取消し、およびこれの公表に関すること。

    (7)放射線治療の研修指導医の認定に関すること。

    (8)その他の治療専門医制度に関すること。

    小委員会の設置

    第8条

    治療専門医制度委員会は、業務を円滑に遂行するために、下部組織として「治療専門医カリキュラム小委員会」、「治療専門医試験小委員会」などの小委員会を設置することができる。

第3章 治療専門医試験

治療専門医試験の受験資格

第9条

次の各号の条件をすべて満たした者に治療専門医受験資格を与える。

(1)日本国の医師免許を有すること。
(2)医師法(昭和23年法律201号)第3条および第4条の規定に該当しないこと。
(3)申請時において5年以上の放射線学会正会員であり、かつ2年以上の腫瘍学会正会員であること。
(4)申請時において放射線科専門医であり、資格取得後2年以上の放射線治療の臨床経験を有すること。
(5)定められた放射線治療の研修期間、研修内容、研修施設等の条件を満たしていること。

研修期間

第10条

    1. 治療専門医受験資格を得るための研修期間は、専門医資格取得後、総合修練機関または修練機関(放射線治療)もしくは特殊修練機関(放射線治療)での2年間以上とする。複数の機関で研修した場合は、研修期間の合計が定められた期間を充足するものであることを証明するに足りる各機関の証明書を必要とする。
    2. 専門医または治療専門医の受験資格を得るための研修期間として、特殊修練機関での研修期間は累計12か月を限度としてこれを認めることができる。ただし、専門医の受験資格を得るための研修期間として特殊修練機関での12か月が認められた場合、治療専門医の受験資格を得るための研修期間としてはこれを認めない。
    3. 大学院学生、研究生等については、在学期間の一部あるいは全部を研修期間として認めることがある。

研修内容

第11条

    1. 治療専門医受験資格を得るための研修内容は、治療研修指導医のもとでの、医の倫理と医療の質、放射線生物学、医学物理学、放射線防護・安全管理、放射線治療学の全ての分野における研修とする。
    2. 治療専門医受験資格を得るための研修の内容は、別途定める「放射線科専門医研修ガイドライン」において規定する。

治療専門医試験の受験手続

第12条

治療専門医試験を受験しようとするものは、別に定める所定の書類に受験料を添えて期日までに、治療専門医制度委員会に提出しなければならない。

治療専門医試験の実施

第13条

    1. 治療専門医制度委員会は受験資格を認めた者に対して治療専門医試験を行う。
    2. 治療専門医試験は毎年1回実施され、試験の期日等は両学会ホームページ、ニュースレターなどに公告される。
    3. 受験者には合否の最終決定のみが通知される。
    4. 治療専門医試験に不合格であった者も、第9条の受験資格を満たしていれば次年度以降も受験資格を有する。

認定証の交付

第14条

腫瘍学会理事長は、治療専門医試験によって適格と認められた者に対し、両学会理事会の議を経て、放射線学会理事長と連名の認定証を交付する。

第4章 研修施設

治療専門医研修施設

第15条

治療専門医の研修施設は、総合修練機関または修練機関もしくは特殊修練機関とし、その認定基準は、放射線科専門医総合修練機関認定基準、放射線科専門医修練機関認定基準および放射線科専門医特殊修練機関認定基準に別途定める。

第5章 研修指導者

治療専門医研修指導者

第16条

    1. 総合修練機関における指導者は、研修教育責任者としての指導管理責任者、指導管理責任者が不在あるいは実務執行不能となった場合にこれを代行する管理責任者、直接指導する治療研修指導医から構成される。
    2. 指導管理責任者は、教育の責任者として、研修カリキュラムの策定、研修達成度評価を行う。
    3. 修練機関および特殊修練機関における指導者は、指導管理者として総合修練機関との連携のもとに研修カリキュラムに沿った研修を行わせる。
    4. 治療研修指導医は研修指導を行い、研修実績を評価する。

第6章 資格更新・取り消し・再認定

治療専門医の更新

第17条

治療専門医は5年毎に更新するものとし、更新に関する必要事項は治療専門医更新規程に定める。

治療専門医の取消し

第18条

治療専門医として認定された者が、つぎの各号のいずれかに該当する場合、治療専門医制度委員会は両学会理事会と協議の上、両学会の理事長名で認定を取り消すことができる。

(1)腫瘍学会が定める治療専門医更新規程を満たさないとき。
(2)裁判所において失踪宣告を受けたとき。
(3)第12条あるいは第19条に掲げる文書の記載事項に事実と重大な相違があり、治療専門医としての資格に欠けると判断されるとき。
(4)医師の資格を喪失したとき。
(5)両学会の何れかを退会したとき。 (6)両学会が定める認定更新申請を行わなかったとき。ただし、更新猶予を申告した場合はその限りではない。
(7)治療専門医を辞退したとき。
(8)治療専門医としての体面を汚すような行為のあったとき。

再認定

第19条

    1. 治療専門医の資格を失った者が再認定を望む場合には、失効理由を添えて治療専門医制度委員会に対し文書で申請することができる。
    2. 同委員会は再認定に必要と思われる資料の提出を求め、審査し再認定の可否を両学会理事会へ報告する。
    3. 両学会理事会の議を経て、可の場合は認定証を再交付する。否の場合は、その旨を両学会理事長名で申請者に通告する。

第7章 規程の改廃

規程の改正

第20条

この規程は、両学会理事会の決定により改正することができる。

附則

1)この規程は、平成21年5月1日から施行する。

2)治療治専門医制度の発足に伴う特例措置

日本放射線腫瘍学会認定医資格取得者、あるいは日本医学放射線学会専門医資格取得者に別紙のような特例を2年間に限り認める。

附則

1)この規程は、平成25年4月12日から施行する。

2)規程(平成21年5月1日施行)附則第2項の規定(治療治専門医制度の発足に伴う特例措置)は、施行日以降これを適用しない。

附則 1) この規程は、平成27年4月16日から施行する。

附則 2) この規程は、平成28年10月27日から施行する。

日本放射線腫瘍学会放射線治療専門医 更新規程

平成24年6月2日 制定
(日本放射線腫瘍学会認定制度規程(平成14 年11月21日 一部改訂) を復活)
平成25年9月28日 一部改訂
平成29年4月14日 一部改訂

第1条

放射線治療専門医の更新を希望する者は、下記書類に更新審査料30,000円を添え、放射線治療専門医制度委員会に提出しなければならない。

1)必要書類

(1) 放射線治療専門医更新申請書

(2) 略歴・個人票

(3) 単位取得証明書(控):学会等参加証(ネームカード)、学会発表プログラム等

(4) 申請審査料の払込票(写)

2)審査時期は原則として年1回とし、申請書の提出期限を定めて審査する

第2条

更新にあたっては、継続した会費の納入と更新時から溯って5年間で15単位以上の単位取得を必要とする。ただし、5年間に日本医学放射線学会総会(あるいは秋季大会)および本会年次学術大会にそれぞれ1回以上の出席を義務付ける。※

※平成29年5月1日から適用

第3条

学会、研究会等への参加ならびに研究発表等により下記の単位を取得できる。

(1) 本会年次学術大会への参加:3単位

(2) 日本医学放射線学会総会(あるいは秋季大会)への参加:3単位

(3) 上記(1)での発表:筆頭演者2単位、共同演者1単位

(4) 本会が認定した放射線治療に関連する学会等への参加:2単位ないし1単位(個々の学会、研究会の単位数については別に定める)

(5) 上記(4)の学会、研究会等での発表:筆頭演者のみ1単位

(6) 放射線治療に関する学術論文業績:JRRの筆頭著者4単位、共同著者2単位;その他、本会が認定した学術誌の筆頭著者2単位、共同著者1単位

注:平成25年度資格更新から『必須講習会(「医療安全・放射線防護」、「医療倫理」、「医療の質:治療」)』の3講座出席を義務づける。